追伸 そろそろお前もお金について学ぶように 父より

お金について知ることで経済的にも精神的にも自由になりましょう。

夫婦で住宅を購入するなら単独名義か夫婦共有名義か?夫婦共有名義のメリット・デメリットについて!

 

結婚した時や子供が出来て、将来のことまで考えたとき住宅の購入を検討するのではないでしょうか。

また、住宅を購入するには住宅ローンを利用する人がほとんどだと思います。

 

住宅を購入すると名義人を登記しなければなりません。ここで名義人をどうするかで、

・単独名義にするか

・夫婦で共有名義にするか

を検討しなければなりません。

 

単独名義とは?

住宅ローンを1人の名義で借りて、住宅購入資金も1人で負担する場合、その人の単独名義となります。夫に安定収入があり、妻が専業主婦やパートの場合は夫の単独名義となるでしょう。

 

共有名義とは?

一方、2人以上で住宅ローンを組んで2人以上の名義で購入する場合は、その家の名義は資金を出した人たちの共有名義となります。共有名義にする場合は夫婦で行うのが一般的でしょう。

 

今回は住宅を共有名義で購入するメリットとデメリットについて、単独名義と比較しながら解説したいと思います。

 

f:id:moneylabo:20190603202206j:plain

1.共有名義のメリット

 

1.1ワンランク上の住宅が購入できる

夫婦で共有名義にするということは、単純に二人で住宅ローンを負担するということになります。したがって、夫婦共働き世帯であれば購入できる家の予算が上がり、ワンランク上の住宅を購入することができます。

生涯または子供が成人するまでの長期間住み続ける家の購入を考えているならば、共有名義にして高級住宅に住むのもいいでしょう。

 

1.2住宅ローン控除が夫婦ともに受けられる

 

住宅ローン控除とは、税制上の優遇措置で、住宅ローンの年末残高の1%を10年間にわたって最大400万円(優良住宅なら最大500万円)を所得税、住民税から控除してくれる制度です。共有にすれば夫婦それぞれにこの住宅ローン控除が適用されるので、世帯で控除される額が単独名義よりも単純に2倍にすることができ、節税することができます。

 

1.3売却時の3,000万円特別控除も共有名義人ともに受けられる

 

住宅を売却した時に通常なら譲渡による所得税、住民税がかかります。しかしマイホームの売却に関しては特例があり、それが売却して得た利益から最大3,000万円が控除される制度(3,000万円特別控除)です。この制度は共有名義者それぞれに適用ができるので、夫婦の共有なら最大6,000万円の利益まで非課税とすることができます。

これにより、売却時においてほとんどのケースで税金が発生することはないと考えられます。

 

1.4相続対策になる

 

例えば夫の単独名義にしていると、その名義人である夫が亡くなった場合、その家がそのまま相続財産になります。

しかし、共有名義の場合、あらかじめ夫婦で持ち分を分けておくことで、どちらか一方が亡くなった場合に相続する財産を持ち分に応じて少なくすることができ、相続税を抑えることができます。つまり共有名義にすることは相続税対策にもなるということです。

 

2.共有名義のデメリット

 

2.1一方の収入が減る、または、収入がなくなった場合にローンの返済が困難になる可能性がある

 

共有名義は住宅購入予算を単独名義よりも高くすることができますが、これは、夫婦それぞれの収入が今後も安定していることが前提となっています。

その際、問題となるのは、今後も10数年にわたり安定収入を継続して得られるかどうかです。

 

昨今、終身雇用制の崩壊や大企業のリストラにより長期的な収入は不安定という状況です。

夫婦そろって、今後も安定収入を得られる保証はどこにもありません。

 

また、特に女性は、出産や子育てで離職することもあるでしょう。出産後も働く意思があったとしても、妊娠中や産後の体調、産まれてくる子供の状況によっては、働けなくなる可能性もあるでしょう。

そうなると、住宅ローンの返済が困難になる可能性があります。

 

2.2離婚時にもめる可能性がある

 

家を購入する際、離婚することを考えて購入する人はいないでしょう。しかし、それでも離婚時にどうなるかは知っておいたほうがいいでしょう。

 

家を夫婦共有にすると、離婚時に財産分与や今後の住居のことでもめる可能性があります。共有名義の家の売却は、共有者全員の署名と捺印が必要です。どちらかが家に住み続けるのか、売却するのかでもめると、その家を売ることができなくなります。

 

売却するにしても、離婚する者同士が協力して売却活動をするのは相当な精神的ストレスとなるのではないでしょうか。またどちらか一方が住み続ける場合には、譲渡とみなされ譲渡所得税がかかったり、また贈与とみなされ贈与税がかかることもあります。

 

3.まとめ

住宅の購入は一生のうちでも、ほとんど一度しかない大きな買い物です。

 

単独名義にするか共有名義にするかは、家の購入予算や税金(所得税、住民税、相続税贈与税)、そして長期にわたるその後の生活にまで大きな影響を与えます。

それぞれの特徴を理解して、しっかり検討するようにしましょう。